人口減少の中、生徒・受験生を確保するために、学校では体験授業や学校説明会、ホームページなどの広報活動が多様化しています。
近年は校務分掌として、入試広報部や渉外部など、広報にまつわる専門の部署が設置されることも多くなっています。学校説明会などでは広報担当の先生を中心として、その他の先生も一丸となった広報活動が行われます。
「どのような学校であるとアピールができるか?」という視点を持てば、自分の日々の授業にも変化が表れるはずです。主な広報活動についていくつかをご紹介します。
オープンスクール・授業体験
学校によって名称はさまざまですが、大学のオープンキャンパス、公立高校のオープンハイスクールなどと同様に、小学生・中学生の入学希望者を対象とした、授業の見学や体験授業を行う学校が増えています。また、授業に加えて部活動の体験ができる学校もあります。
入学を希望する学校で実際の先生の授業を見学したり体験したりすることで、入学希望者にはその学校に入学することへの現実感・期待感がふくらみます。入学希望者の保護者の立場からも、進学後にどのような授業が行われるかが分かるため、注目が集まっています。
これらの授業は各教科で同時並行して行われることもあるので、各先生の腕の見せどころであるといえます。
ホームページによる広報活動
インターネットの普及によって、学校がホームページを持つことが非常に多くなっています。
学校のホームページについては、学校の先生だけで制作・更新が行われているケースのほか、専門の業者と連携し、ブログの部分だけ学校の先生によって更新がなされているケースなどがあります。更新状況は学校によってさまざまですが、毎日更新することを前提としている学校もあるなど、有効に活用している学校も多くなっています。
ホームページ上でなされる活動報告は写真付きで行われることが多く、生徒の活動を理解しやすいため、家庭や塾などでの志望校選びの参考とされるようになっています。
更新する内容はホームページ担当の先生にとって悩みの種となっていることもありますので、自分が担当ではなかったとしても、授業内で生徒が意欲的に取り組んでいる活動などについて積極的に情報発信のお手伝いをしたいところです。
入試説明会・学校説明会・その他学校行事
学校で行われる入試説明会などは以前からも行われていましたが、近年では塾などで学校説明会を実施するケースや、近隣の学校と合同で学校説明会を実施するケースなども増えてきています。
都道府県下の私立学校が合同で説明会を行う私立学校展なども開催されています。特に私立学校展は2日間にわたって開催されているところもあるなど、非常に盛況なものとなっています。これらの説明会は日程が重なることもあり、広報担当だけでなく、多くの先生の手が必要となります。
学校説明会への参加が決まってからあわてて勉強するのではなく、所属する学校の特徴などについてはつねに確認しておき、説明を聞きに来られた保護者の方や入学希望者に学校の魅力を伝えられるようにしたいところです。
また、これまでに挙げたもののほかに入学希望者が校内に入れる機会として、文化祭や体育祭などの行事も忘れてはいけません。文化祭や体育祭といえば多くの先生は無事に執り行われるようにと走り回っており、なかなか来校者のことにまで頭が回らないことが多いのも事実だとは思いますが、これらも重要な広報の機会であることを意識したいところです。
広報の活動についてみてみました。これらの活動は学校においても近年非常に重視されるようになっています。ぜひ色々な学校の広報活動について調べてみましょう。また、社会人で営業や広報の経験がある方は採用試験などでそのことをアピールすることも考えられます。